末端冷え性の原因と解消法
皆さんこんにちは!トレーナーの山内です。
最近かなり寒いですね〜。
この時期は体が冷えてツライ!という方が多いのではないでしょうか。
ウェルボを開業してもう少しで3年が経ちますが、あまりにも冷え性に悩んでいる方が多いので、どうにか解決できないかな〜と今まで冷え性について色々と学んできました。
最近自分の考えがまとまってきましたので皆さんにシェアしたいと思います(病気による冷えについては今回省きます)。
冷え性の4つのタイプ
冷え性について学び始めた頃って、冷え性=手先や足先の末端の冷えというイメージだったのですが、
色々な方にダイエット指導する中で冷え性に関してのイメージが段々と変わっていきました。
手足が冷えるという方が多いのは確かなんですが、他にもお腹や二の腕が冷えたり、足だけが冷えていたり、体中冷える人がいたり。
もしかして原因が違うのか?と考えている中で、冷え性の治療を専門に行っている北里大学の伊藤教授が、冷え性は4つのタイプに分かれるとテレビで言っていたんですよね(混ざっている人もいます)。
引用)https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_1143.html
自分の感覚とぴったりマッチしたので、食い入るようにテレビを見ていましたね。
今後、伊藤教授の話をベースに自分の考えや理論的な話をプラスして説明をしていけたらと思っていますが、
全てのタイプを一度に解説すると膨大な量になるので、今回は四肢末端型(末端冷え性)についてお伝えします(5分ぐらいで読める内容です)。
末端冷え性の特徴
手先や足先が氷のように冷たくなるだけでなく、末端冷え性の方には他にも以下のような特徴があります。
末端冷え性の方は、自律神経に何かしらの問題があると考えています。
自律神経は交感神経と副交感神経に分かれますが、
活動的になっている時は交感神経が働き(朝や運動時)、リラックスしている時は副交感神経が働いている(ゴロゴロしている、寝る前など)と思ってください。
人間は寒い時には交感神経が働くことで毛穴や血管を縮ませ心拍数を上げることで体温を上げ、
逆に暑い時には副交感神経が働き毛穴を開き汗を出すことによって体温を下げようとします。
末端冷え性の方は交感神経が優位に働いていますので血管が細くなりやすく、元々血管が細い手足には血流が行きにくくなるため手先や足先が冷えるのでしょう。
また、交感神経が優位になることで以下の症状が出てきます。
・毛穴が開きにくくなり汗をかかなくなる
・血流が悪くなることで首や肩の筋肉が硬くなり頭痛を引き起こす
・心拍数が常に高い状態(興奮状態)なので夜眠れない
少し話は変わりますが、夏にエアコンを効かせた部屋に長時間いると自律神経が乱れやすいと言われています。
自律神経が乱れ体温の調節が上手くいかず、冬に体温が上がらないため冷え性になります。
夏場は職場がエアコン効きすぎて寒い!と言われる方がいらっしゃいますが、もしかしたら冷え性の原因になっているかもしれません。
末端冷え性の原因と解消法
では、なぜ交感神経が優位に働いてしまうのでしょうか。原因は2つ考えられます。
1、ストレス
人間はストレスを感じると交感神経が高まります。
普段せっかちになっている方やイライラしやすい方は、もしかしたら交感神経が優位になっているかもしれません。
ストレスをどうやって減らすかですが、不安を減らすホルモン(セロトニン)が出るような方法がオススメです。
以下を参考にされてください。
他にも、読書(好きな本を30分)、瞑想(ヨガ)、音楽を聴く(テンポの遅い曲が良い)、仲の良い友人や家族と過ごす、マッサージもオススメです。
ストレス解消に関しては書きたいことがたくさんありますので、また別の機会にお伝えします。
2、食事量が少ない&栄養の偏り
食事量が少ないと血糖値が下がりすぎてしまうため、血糖値を上げるために交感神経が高まります(アドレナリン)。
1日1〜2食にしていたり、16時間ダイエットや断食、糖質制限などで過度に空腹時間を作ると血糖値が下がりすぎてしまうため冷え性がある方にはオススメしていません。
当てはまる方はご飯やおかずの量を少し増やしてみても良いと思います。
また、ジュース、お菓子、アイスなどの精製糖質を頻繁に食べている方は血糖値の乱高下が起きやすいので、同様に交感神経が高まりやすくなります。
いきなり精製糖質を減らしたり、やめるのは難しいと思いますので、まずは以下の食品に置き換えることから始めてみましょう。
・白米→玄米、雑穀米、もち麦など
・パスタ→そば
・菓子パン→全粒粉パン、ライ麦パン、ベーグル
・清涼飲料水→炭酸水、プロテイン
・洋菓子、アイス→甘栗、干し芋、フルーツ、プロテイン、和菓子(どら焼き、カステラ、団子、饅頭、羊羹など)
熱を作る栄養素とは
食事量が少なかったり、栄養が偏ると冷え性になりやすいですよ〜とお伝えしましたが、今からは詳しい栄養素の話をしていきます。
皆さんミトコンドリアって聞いたことがありますか?(理科の授業で出てきましたね)
ミトコンドリアとは主にエネルギーを作る器官(細胞の中にあります)になりますが、ミトコンドリアに栄養が運ばれてエネルギーが作られる際に熱が生まれます。
ミトコンドリアでエネルギーを作る際に以下の栄養素が必要になります。
・鉄分
・マグネシウム
・ビタミンB群
女性に冷え性が多いことを考えると、まずは鉄分をしっかり摂って症状が変わるかどうかみても良いと思います。
鉄分が足りているかどうかの指標は、フェリチン(貯蔵鉄)とヘモグロビンになります。
基準値としてはフェリチン(貯蔵鉄)が40未満、ヘモグロビンが14.5未満だと足りていませんので、血液検査の結果を確認してみてください。
鉄分の多い食材・食品はこちらを参考にされてください↓
また、鉄分を運ぶ役割をしているのがトランスフェリンというタンパク質になります。
体の中にタンパク質が足りているかどうかは血液検査の結果を見るとわかります(体がむくみやすい方も不足している可能性があります)。
・総タンパク質→7.5以上
・AST→20以上
・ALT→20以上
・クレアチニン→0.8以上
タンパク質が豊富でダイエット向きな食品は、こちらのページに詳しく記載しておりますので参考にされてください。
タンパク質をどれぐらいの量摂ったら良いかがわからない人は、来られた時に直接聞いて下さいね。
手足の末端まで血液は流れているか
葉酸とビタミンB12が不足していると、赤血球が大きくなると言われています。
赤血球は完成する前は大きい状態ですが、葉酸とビタミンB12の働きで小さくなります。
赤血球は主に酸素を体の隅々へ運搬していますが、赤血球が大きくなりすぎると末梢の細い血管に赤血球が入らなくなり、酸素が運搬できなくなるため筋肉が働かなくなります(筋肉を動かすためには酸素が必要)。
エネルギーを使って筋肉が働く時に熱が生まれますので、葉酸とビタミンB12が不足すると冷え性になりやすいというわけです。
葉酸とビタミンB12が豊富な食材はこちら↓
赤血球が大きいかどうかは、血液検査のMCV値を見てみましょう(90以上の方は大きい可能性あり)。
MCV値が大きい方は腸内環境に問題があることが多いです(腸内でビタミンB12が作られるので)。
慢性的に便秘や下痢がある方は、ビタミンB12が豊富な食品を摂るだけでなく、腸内環境も改善していきましょう。
腸内環境を整える方法はまた別の機会で説明します。
最後に&まとめ
今回、末端冷え性の原因と解消法について説明しました。
分かりにくい箇所があった場合は来店された時に聞いて下さいね。
今後は、お腹や二の腕の冷えや全身の冷え、足だけが冷える原因についてお伝えをする予定です。