痩せやすい体質をつくる方法

こんにちは!トレーナーの山内です。

日頃から皆さんには、ヤセるかどうかはカロリー収支で決まりますよ!とお伝えしていますが、

食べる量を調整して動く量を増やし、カロリー収支をマイナスにしても、

なかなか体脂肪が減らない方がいらっしゃいます。

慢性的に冷え性や疲労感、低血糖、不眠、むくみ、貧血、ストレスに悩んでいる方は、経験上痩せにくい方が多いので、

当てはまる方はぜひ最後まで読んで頂き、痩せやすい体質を作っていきましょう。

痩せやすい体質とは

そもそも痩せやすい状態はどういう状態かというと、

「スムーズに脂肪をエネルギーに変えられる状態」と言い換えることができます。

エネルギーはATPと言いますが、ATPは車で言うとガソリンと同じようなもので、

人間はこのATPを使って体を動かしていると思ってください。

このATPは、主に体内の糖質と脂肪を材料にして作られますが、

痩せにくい人は、脂肪ではなく糖質を使ってATP(エネルギー)を作りやすい状態になっています。

では、なぜ脂肪ではなく糖質を使ってしまうのでしょうか。

人間は体内にある大小2種類の工場を使ってATPを作っています。

脂肪を材料にしてATPを作る工場は多くのATPを作ることができますが、

大きいために様々な従業員がたくさん必要となります。

その従業員が体内で言うところの栄養素になりますが、以下の栄養素が必要になります。

・ビタミンB群

・マグネシウム

・鉄分

栄養素が足りていないと脂肪を材料にする工場がうまく稼働せず、糖質を使ってATPを作ることになるため、脂肪が燃えない体になってしまいます。

以下の症状がある方は栄養素が不足している可能性がありますので、食事の意識を変えていきましょう。

<ビタミンB群が不足すると出る症状>

・疲れやすい、すぐに眠くなる

・イライラする

・音や光に敏感

・肌荒れが気になる

・口内炎がよくできる

<マグネシウムが不足すると出る症状>

・筋肉がよくつる

・不整脈がある

・吐き気が時々する

・食欲不振

・下痢、便秘がある

<鉄分が不足すると出る症状>

・動悸や息切れがする

・疲れやすい

・異食症(無性に氷が食べたくなる)

・爪が反り返る(スプーン爪)

・舌がヒリヒリする

ビタミンB群、マグネシウム、鉄分が豊富なオススメ食材、食品は以下になります。

不足している人は普段の食事に取り入れてみてください。

他の重要な栄養素

脂肪を使ってエネルギーを作るためには、ビタミンB群とミネラル(鉄分、マグネシウム)が必要とお伝えしましたが、

この栄養素たちを工場まで運ぶ役割をしているのがタンパク質になります。

ですので、タンパク質が不足すると脂肪を使う際に必要な栄養素が運べないため、脂肪が減らないということになります。

また、脂肪は消化酵素(リパーゼ)というものによって分解された後に使われます。

消化酵素の材料はタンパク質になりますので、タンパク質は脂肪を燃やす上で超重要なのです。

1日に手のひら3枚分のタンパク質豊富な食品(お肉、お魚、卵、乳製品、大豆製品)が摂れていない方は、少しずつで良いので増やしていきましょう。

なかなか増やせない方は、プロテインやギリシャヨーグルト、飲むヨーグルトなどを頼っても良いですよ。

プロテインについて知りたい方は、こちらをどうぞ(プロテインの効能・選び方とオススメ3選)

タンパク質が足りているかどうかは、血液検査の結果からも判断できます。

以下に理想値を載せますので、健康診断の検査結果と照らし合わせてみてください(分子栄養学の基準値を参考にしています)。

・総タンパク質 → 7.5程度

・アルブミン → 4.0以上

・ASTとALT(肝臓で働く酵素。酵素の材料はタンパク質) → 20以上(ASTとALTは同じ値が望ましい)

・尿素窒素(BUN。タンパク質の残りカス) → 12程度

・γーGTP(肝臓で働く酵素) → 12程度

・クレアチニン(筋肉量を表す) → 0.8程度

ミトコンドリアが元気=痩せやすい

先ほど、体内には脂肪を材料にしてATPを作る工場がありますよ〜とお話をしましたが、

この工場はミトコンドリアという名前がついています(理科の授業で出てきましたね)。

ミトコンドリアは、酸化ストレスに弱いという特徴を持ちます。

人間は主に糖質と脂肪を使ってATP(エネルギー)を作っているとお伝えしましたが、

息を吸って取り込んだ酸素も使っています。

取り込んだ酸素のほとんどがミトコンドリアで使われるのですが、数%は活性酸素に変化すると言われています。

この活性酸素は殺菌力が強く、細菌やウィルスを撃退する役目があるのですが、

増えすぎると正常な細胞や遺伝子を攻撃してしまいます(酸化ストレス)。

ミトコンドリアもこの活性酸素の攻撃を受けて傷付き、正常に働かなくなると脂肪を燃やせなくなるので、活性酸素をいかに増やさないかが重要になってきます。

また、脂肪が燃えにくくなるだけでなく、老化が進む(シミやシワ、白髪が増える。疲れやすくなる)と言われています。

以下の原因で活性酸素が増えるため、痩せにくい方や少しでも老化を遅らせたい方は習慣を変えていきましょう。

・過度な運動

・ストレス

・加齢

・喫煙

・紫外線

・大気汚染

・薬の摂取

※他にも食べ過ぎや運動不足でもミトコンドリアの量が減ると言われています

皆さんにストレスどうですか〜?とよく聞いていますが、

ストレスは食欲の乱れにつながるだけでなく、ミトコンドリアの健康的にも良くないので聞いています。

また、運動の負荷が強すぎてもミトコンドリアには負担になるので、

必ず筋肉痛の様子やトレーニング後の疲れはどうだったかを聞いています。

抗酸化力を高めよう

皆さん一度は、抗酸化物質って聞いたことありますよね。

抗酸化物質は酸化しやすい物質になりますが、活性酸素が増えることによって酸化されるよりも先に酸化します。

つまり、抗酸化物質自身が先に酸化することで、活性酸素からの酸化を防ぐ効果があります。

代表的な抗酸化物質は以下になります。

・ビタミンA(カロテン、レチノール)

 →緑黄色野菜に含まれるβカロテンが抗酸化力が強い(生では吸収されにくいので油で炒めて)

・ビタミンC(体内では作られないので毎日意識して摂る)

 →野菜、果物、芋類

・ビタミンE

 →ナッツ類、かぼちゃ

・コエンザイムQ10

 →いわし、サバ、牛肉、豚肉

・フラボノイド系ポリフェノール

 →ベリー系、大豆、玉ねぎ、緑茶、紅茶、ごま

・非フラボノイド系ポリフェノール

 →ウコン、コーヒー、米ぬか

・イオウ化合物

 →ニンニク、ねぎ

・カロテノイド

 →緑黄色野菜(にんじん、小松菜、パプリカ)、柿

痩せやすい体質をつくるためには、なるべく活性酸素を作らないようにして、抗酸化力を高めていくことが重要になります。

まとめ

20代の頃はちょっと食べないだけで痩せてたのに、だんだんと痩せにくくなってきたよね〜とよく皆さまからお聞きしますが、

自分も30歳になってから痩せにくくなったな〜と、最近ダイエットをしていてしみじみ感じています。

年齢とともに筋肉量が落ちて代謝が落ちたから痩せにくくなっているのもあると思いますが、

ミトコンドリアの元気がなくなってきたのもあると思うんですよね。

ミトコンドリアにダメージを与えてしまう習慣が多い方や、栄養が偏っている方(特に野菜を食べない)は痩せにくさに拍車がかかっている可能性がありますので、

少しずつ生活を変えて痩せやすい体質を一緒に作っていきましょう。