トレーニングメニューの詳細
【 ストレッチ 】
ストレッチの効果を高めるために、ストレッチ中は必ず深呼吸を促し副交感神経を高めましょう。
「ゆっくりと深呼吸を行いながら体を伸ばしていきます」
必ずどこの筋肉を伸ばしているかを伝え(筋肉の走行も)、意識してもらいましょう。
「ここの辺りの筋肉を伸ばしていますので意識をしてください」
もしストレッチ中に痛みが出る場合は、軽めに行うか中止して下さい。
「もし痛みが出る場合は軽めに伸ばしましょう」
以下の筋肉の柔軟性が低下すると、筋トレ中に代償動作が見られたり怪我のリスクが上がります。身体評価で問題のあった部位を筋トレ前にしっかりと伸ばしておきましょう。
上半身→大胸筋、小胸筋、上腕二頭筋
体幹部→脊柱起立筋、腸腰筋
下半身→殿筋群、ハムストリングス、下腿三頭筋
実際のストレッチメニュー
大胸筋・小胸筋→オープナー、ストレッチポールを使用して両手を広げる、ダンベルフライ(軽量)
脊柱起立筋→あぐらを組んだ状態から前屈、キャットアンドドッグ
腸腰筋→膝立ちの状態から股関節伸展、EIL
殿筋群→針の穴のポーズ(ヨガ)、鳩のポーズ(ヨガ)
ハムストリングス、下腿三頭筋→背臥位の状態から片膝伸展、膝立ちの状態から片膝伸展
50分のレッスンの中で3〜4つのストレッチを行ってください。姿勢をコロコロ変えるとストレスになりますので、なるべく同じ姿勢のものをまとめて行いましょう。
【 コレクティブエクササイズ&ウォーミングアップ】
コレクティブエクササイズとウォーミングアップは基本的にマット上で行っています。
コレクティブエクササイズでは、
・姿勢を修正する
・鍛えたい筋肉に刺激を入れておく(意識を向ける)
・使えていない筋肉を鍛えて筋力の不均衡を是正する
この3つの目的で行います。
エクササイズ中は左右差や代償動作を観察し、評価をしながら進めていきます。
例えば四つ這いになった際、頭部が正中位に保持できるか、肩甲骨の動きや肩甲骨内側縁の浮き上がり、片側に体重をのせた際の不安定さなどから、機能不全がある部位を特定していきます。
ウォーミングアップでは、筋トレで鍛える筋肉を満遍なく動かし、筋温を上げておきましょう(特に寒い時期は時間をかけて行いましょう)。
実際のコレクティブエクササイズ、ウォーミングアップメニュー
姿勢全体を修正する→ストレッチポールを使用したエクササイズ
ストレートネック改善→chin-inエクササイズ
猫背改善→胸椎伸展エクササイズ、バードドッグ
殿部に刺激を入れる→ヒップリフト
ハムストリングスに刺激を入れる→ヒップリフト
【 筋力トレーニング 】
常に筋トレの原則を意識しながら指導をしています。
筋トレの原則→過負荷、可逆性、特異性、漸進性、全面性、意識性、個別性
ウェルボに来られるほとんどのお客様は、筋肥大(マッチョ化)を望んでいるわけではありませんので、過負荷や漸進性も大事ですがしっかりと鍛えたい筋肉に効かせるという意味で、意識性の法則を大事にしています(時々筋肉量を増やしたい女性が来られますが、その時は過負荷や漸進性の原則も意識しています)。
筋トレを行う前に、必ずどこの筋肉を使うのか、その筋肉の起始停止や位置、伸び縮みするイメージをお客様に必ず伝えています。
解剖3Dのアプリ(アトラス)を用いたり、自分の手で筋肉の収縮を感じることで意識して頂いています。
男性と女性で身体の気になる部位は違いますので、男女で鍛える場所を変えています。
男性→大胸筋、三角筋、広背筋、脊柱起立筋、上腕二頭・三頭筋、腹直筋、腹斜筋群、殿筋群、大腿四頭筋、ハムストリングス
女性→大胸筋、広背筋、脊柱起立筋、上腕三頭筋、腹直筋、腹斜筋群、殿筋群、ハムストリングス
筋トレの時間が30〜40分と短いので、コンパウンド系の種目を多くし、一度に沢山の筋肉を鍛えられるように工夫をしています。
また、運動初心者が多いため、注意点が多かったり関節に負荷のかかる種目はあまり行っていません。
ウェルボで行っている具体的な筋トレメニューは以下になります。
男性用メニュー
大胸筋→プッシュアップ、ダンベルフライ(インクラインでもok)、ダンベルプレス(インクラインでもok)、ベンチプレス
三角筋前部→フロントレイズ
三角筋中部→サイドレイズ、ショルダープレス
三角筋後部→リアレイズ
広背筋、脊柱起立筋→ワンハンドロウ、ベントオーバーロウ、ルーマニアンデッドリフト
上腕二頭筋→アームカール
上腕三頭筋→プルオーバー、ディップス、ナローベンチ
腹直筋、腹斜筋群→ダブルクランチ、Vシット
殿筋群、ハムストリングス→スクワット、バックランジ 、ブルガリアンスクワット
女性用メニュー
大胸筋→プッシュアップ、ダンベルフライ(インクラインでもok)、ダンベルプレス(インクラインでもok)、ベンチプレス
三角筋前部→フロントレイズ
三角筋中部→サイドレイズ、ショルダープレス
三角筋後部→リアレイズ
広背筋、脊柱起立筋→ルーマニアンデッドリフト
上腕三頭筋→キックバック、プルオーバー、ディップス
腹直筋、腹斜筋群→ダブルクランチ、レッグレイズ、デッドバグ、プランク
殿筋群、ハムストリングス→スクワット、バックランジ 、ブルガリアンスクワット
実際のメニュー構成ですが、
上半身3〜4種目、下半身2〜3種目、体幹部2〜3種目でメニューを組んでください。
お客様から要望がある場合は(胸板を厚くしたいなど)、そこの種目を多めにして下さい。
【 筋トレの負荷、回数設定 】
初回のトレーニングでは怪我のリスクを考え、基本的には軽めのメニューにしています。
運動未経験の方はスクワットを10回行っただけでも疲れてしまったり、酷く筋肉痛が出てしまうので、特に慎重に負荷を決めています。
軽めだと物足りないと感じるお客様もいらっしゃいますので、トレーニング開始前に「初回ですので怪我のないように軽めのメニューにさせて頂きます」と伝えて下さい。
時々パーソナルジムに通っていた方が来られますが、フリーウェイトの経験者であっても初回の負荷は15kgまでとして下さい。
初回トレーニングのレップ数とセット数
運動未経験→レップ数は10回程度で1〜2セット
運動経験者→レップ数は10〜15回で2〜3セット
ウェイトトレーニング経験者→レップ数は10〜15回で3セット。ウェイトは使用しても良いが15kgまで。
2回目以降は、レップ数やセット数はそのままでプログレッションを意識して負荷の設定をしていきますが、その日の体調、疲労度によってリグレッション(負荷だけでなくメニューも)しても構いません。
※筋肉量を増やしたい方や筋肥大を目指している方のレップ数やセット数は総負荷量(重さ×レップ数×セット数)がなるべく多くなるように設定しています。
インターバルですが、筋肥大のためには1〜2分が理想とされていますが(諸説ありますが)、お客様のほとんどが筋肥大目的ではないのと、オールアウトまで追い込むような負荷では行いませんので、30秒から1分程度で構いません。
【 トレーニングの注意点 】
・室温は運動しやすい21℃になるように空調の調整をこまめにして下さい
・トレーニング中にあくびが出る方がいます。筋肉が酸素へいき、脳への酸素が不足しているためにあくびが出ますので、もし聞かれたらそう答えて下さい(特に男性に多いです)
・もしマスクをしているお客様がいれば、トレーニング中は外してもらって下さい(酸欠になります)
・時々空腹状態で来られる方がいますが、空腹だと全く力が出ませんので(普段の1/3ぐらい)、なるべく食べるよう伝えて下さい。特に測定日に何も食べずに来られる方がいます。
・トレーニング中の事故を防ぐため、ウォーミングアップが終わったらシューズを履いて筋トレ&HIITを行いましょう
・事故や急病があった場合、自力で帰宅できない場合はご家族などに連絡して迎えに来てもらって下さい
・生理中にトレーニングをして良いかと聞かれますが、鉄分不足で酸素が運搬できず筋肉が上手く働かない可能性がありますので(いつもより疲れやすい)、控えていただくよう伝えて下さい。
・トレーニング中に痛みが出た場合、そのトレーニングは中止して下さい。可能であれば痛みの原因を探り、原因をなるべくお客様へ伝えて下さい。もし痛みが1週間以上続くor悪化している場合はすぐに病院受診を勧めてください。トレーニングは限界近くまで負荷を上げることもありますので、怪我のリスクはどうしても高くなります。お客様は理解されていると思いますが、怪我をしてしまった場合は謝罪の意をしっかりと伝えましょう。明らかにトレーナー側の不注意であれば治療費はこちらが負担しています。過去、トレーニング中に痛みが出て受診を勧めたことはありませんが、仕事やプライベートでの動きをきっかけに痛みが出て、勧めたことがあります(関節唇損傷と腱板断裂でした)。異変を感じたら必ず勧めてください。
【 HIITについて 】
トレーニングの最後に4分程度、エアロバイクを使ってHIITを行って頂いています。
行う前に安静時心拍数をアップルウォッチで測定しておきましょう(トレーニングを始める前が理想です)。
カルボーネン法を用いてHIIT時の目標心拍数を設定しています。
カルボーネン法
(220-年齢)-安静時心拍数)×0.6〜0.7+安静時心拍数
例)(220-34)-60)×0.6〜0.7+60=135〜148
※体力がある方は80〜90%に目標を設定しても構いません。
初回にHIITの効果を簡単にお伝えして行いましょう。初回は目標の心拍数までいかなくても大丈夫です。